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「カムカムエヴリバディ」の平川唯一 戦後日本をラジオ英語で明るくした人 (PHP文庫)

戦後の日本をラジオ英語で明るくした男:平川唯一の軌跡

NHKラジオ番組「平川唯一のワンポイント英会話」をご存じでしょうか?戦後日本の英語教育に革命を起こし、人々の夢と希望をラジオの電波に乗せて届けた伝説の番組です。その礎を築いたのが、英語教育家・平川唯一でした。

PHP文庫から出版された『カムカムエヴリバディ』では、平川唯一の波瀾万丈な人生と、彼がラジオ英語の普及に注いだ情熱が鮮明に描かれています。

激動の時代を駆け抜けた英語教育家

1909年、三重県熊野市に生まれた平川唯一は、厳しい貧困の中で育ちました。しかし、貧しいながらも学問への渇望は人一倍強く、やがて英語の勉強に打ち込みます。

太平洋戦争中、平川は英語の通訳として従軍。戦後、焼け野原となった日本に帰国した彼は、英語教育の必要性を痛感します。当時の日本は、英語教育が十分に進展しておらず、国際社会で活躍できる人材が不足していました。

ラジオ英語のパイオニア

平川は、英語を広く普及させる手段としてラジオに着目します。1950年、NHKのラジオ番組「基礎英語」の前身にあたる「英語講座」を担当。分かりやすい解説と親しみやすい人柄でたちまち人気番組となり、多くの日本人に英語の扉を開きました。

1955年、平川は「平川唯一のワンポイント英会話」をスタートさせます。この番組は、1分間の英語フレーズを毎日放送するという斬新な形式で、忙しいビジネスマンや主婦層からも好評を博しました。

平川の番組は、単なる英語学習にとどまりませんでした。彼は常に英語を通じて国際理解や平和へのメッセージを込め、戦争で疲弊した人々の心に希望と勇気を与えました。

平川英語の秘密

平川の英語教育法は、独自の理論に基づいていました。彼は、英語を「音の塊」として捉え、フレーズを繰り返し発音することで自然に英語を習得できると主張しました。

また、平川は「 Jedermann ist Mensch(すべて人は人間である)」という言葉通り、誰にでも英語を学ぶ能力があると信じ、初心者から上級者まで幅広い層に寄り添いました。

戦後日本を明るく照らした男

平川唯一は、生涯をかけて英語教育に尽力しました。その功績は、戦後日本の英語教育の発展に多大な貢献をしただけでなく、人々の国際意識の向上にも大きく寄与しました。

「カムカムエヴリバディ」は、そんな平川唯一の波乱万丈な人生を、豊富なエピソードと資料に基づいて描いた渾身のノンフィクションです。戦後日本の歴史に興味がある方、英語教育のあり方を考える方、そして平川唯一という偉大な人物の生き方に触れたい方におすすめの一冊です。

本書を読むと、ラジオ英語を通して戦後の日本人が抱いた夢と希望が心に響き、今の時代に必要な英語教育とは何かを考えさせられることでしょう。平川唯一の情熱と不屈の精神に触れることで、あなたもきっと何か新しい一歩を踏み出す勇気が湧いてくるはずです。

ぜひ、「カムカムエヴリバディ」を手にとって、平川唯一の英語教育の軌跡をたどり、戦後日本を明るく照らした男の思いに浸ってみてください。ラジオ英語の響きが、あなたの人生に新たな光を灯してくれることでしょう。
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