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表題天才数学者はこう解いた、こう生きた(講談社選書メチエ):数学の巨匠たちの思考と生き様に迫る魅惑の書



「表題天才数学者はこう解いた、こう生きた」は、2016年に講談社から出版された、数学の歴史を彩った偉大な数学者たちの生き様と数学への貢献を紐解く傑作です。著者は、東京工業大学名誉教授で、数学史の第一人者である森毅氏。

本書は、ピタゴラスから現代の数学者まで、数学史上の15人の天才数学者を厳選し、彼らの思考プロセス、独創的なアイデア、そして数学への飽くなき探求心について詳細に語られています。

天才数学者の思考回路に迫る

本書の最大の魅力は、数学者たちがどのようにして革新的なアイデアを思いつき、複雑な問題を解決したかを明らかにしている点です。森氏は、数学者たちの残したノート、書簡、著作を丹念に調査し、彼らの思考回路を鮮やかに描き出します。

例えば、微積分学の祖であるニュートンが、リンゴが木から落ちるという単純な観察から、万有引力の法則を導き出したプロセスを解説しています。また、解析学の父であるコーシーが、級数や関数の収束性に関する重要な定理を証明したときの知的冒険について語ります。

人間ドラマとしての数学史

本書は、数学者たちの純粋な知的探求のみならず、人間ドラマとしての側面も描き出しています。数学者たちのライバル関係、論争、個人的な苦悩や挫折など、数学史の舞台裏に隠された人間模様を克明に伝えます。

たとえば、ガロア理論の天才数学者ガロアが、恋愛のもつれから決闘で命を落とした悲劇的な生涯を描きます。また、集合論の基礎を築いたカントールが、無限に対する執着から精神を病み、晩年を精神病院で過ごしたというエピソードを紹介します。

数学への情熱が伝わる一冊

著者の森氏は、数学への深い理解と情熱を本書に注ぎ込んでおり、読者にも数学の持つ美しさや魅力が伝わってくるはずです。数学が単なる計算上のテクニックではなく、人間精神の創造性を発揮する芸術的な営みであることを改めて認識させてくれます。

本書は、数学を学ぶ学生や研究者だけでなく、数学の歴史や偉大な思想家の生涯に興味のある一般読者にも強くお勧めします。数学の巨匠たちの思考と生き様に触れることで、数学に対する理解を深め、自らの知的探求へのインスピレーションを得ることができるでしょう。

主な内容

* ピタゴラス:数学の父
* アルキメデス:幾何学の巨匠
* ニュートン:微積分学の祖
* コーシー:解析学の父
* ガロア:群論の天才
* カントール:集合論の創始者
* ヒルベルト:数学の公理主義者
* ゲーデル:不完全性定理の証明者
* ヴィットゲンシュタイン:論理学の革命家
* チューリング:コンピュータサイエンスの父
* ジョン・ナッシュ:ゲーム理論のノーベル賞受賞者
* ポール・コーエン:集合論の革命家
* グロタンディク:代数幾何学の巨匠
* ペレリマン:ポアンカレ予想の証明者
* テレンス・タオ:現代の数学的巨人

著者紹介

森毅(もり・たけし)

東京工業大学名誉教授。専門は数学史。主な著書に「数学史講義」「現代数学史」「数学史のなかの思考実験」などがある。
ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡
1日1ページで小学生から頭がよくなる! 科学のふしぎ366
国立天文台教授がおどろいた ヤバい科学者図鑑
ニコラ・テスラ: 神に最も近い天才 (人物伝シリーズ_2)
アシュリー ~All About Ashley~
天才の精神病理: 科学的創造の秘密 (岩波現代文庫 学術 57)
世界を変えた150の科学の本
生涯最高の失敗 (朝日選書 736)
ねじとねじ回し-この千年で最高の発明をめぐる物語
草木とともに 牧野富太郎自伝 (角川ソフィア文庫)
ナスカ砂の王国: 地上絵の謎を追ったマリア・ライヘの生涯 (文春文庫 く 11-5)
増補新版 ヒロシマからフクシマへ 原発をめぐる不思議な旅
済南賓館物語
放浪の天才数学者エルデシュ
遺伝子の謎 今一番知りたい100の真実 (ナショナル ジオグラフィック別冊)
フーコーの振り子: 科学を勝利に導いた世紀の大実験
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