詳しくはこちら

昭和の怪人: ミステリーと奇譚の世界へようこそ



昭和時代――激動の時代を彩った綺羅星のごとき奇人・怪人が本書『昭和の怪人』に集結! ノンフィクションライターの真鍋昌平氏が膨大な資料を読み込み、豊富な取材をもとに描き出す昭和の迷宮を、あなたのご案内役を務めさせていただきます。

第一章: 霊能力者の虚実

昭和の霊能力者といえば、その筆頭格に挙げられるのが「超能力の祖」と称されたユリ・ゲラー。スプーン曲げから透視まで、その驚異的な力は世界を席巻した。しかし、彼の能力は本物なのか、それとも巧みなトリックなのか? 真鍋氏はゲラー氏本人に何度も接触し、その真実を徹底追及。

一方、昭和の霊界を騒がせたのが「サイババ」ことサティヤ・サイ・ババ。インドの聖者として崇められ、信者数は世界中に数千万人を数えた。しかし、その裏には奇行や黒い噂も渦巻いていた。真鍋氏は、ババの真の素顔に迫るべく、信者たちへの取材や現地調査を行った。

第二章: 異端のアーティスト

昭和の芸術界にも、数々の奇才が名を連ねた。その代表格の一人が、日本画壇の異端児・東山魁夷。水墨画の伝統に縛られず、独自の世界観を追求したその作風は、賛否両論を巻き起こした。真鍋氏は、魁夷の芸術観を解き明かすべく、そのアトリエを訪ね、弟子たちからの証言を集めた。

シュールレアリスムを日本に持ち込んだ岡本太郎もまた、昭和の怪人として知られる。巨大な作品から野外彫刻まで、その創造性は常識の枠をはるかに超えていた。真鍋氏は、娘の岡本敏子氏へのインタビューや、太郎が残した膨大な資料から、その奇想天外な思考を追った。

第三章: 社会の闇に潜む狂気

昭和の闇の部分に光を当てるのが、第三章。帝銀事件、グリコ・森永事件、オウム真理教事件など、昭和を震撼させた凶悪事件の犯人たちを徹底解剖。真鍋氏は、犯人たちの心理を分析するとともに、事件の背景にある社会問題にも目を向けた。

さらに、昭和の風俗史に名を残す怪人「白昼夢男」も取り上げている。女性の下着を盗み、その匂いを嗅いで悦楽に浸るこの異常者は、昭和の社会が抱えた歪みと病理を象徴していた。真鍋氏は、白昼夢男の足跡を追い、その犯行の動機と心理を探った。

第四章: 文献に秘められた怪異譚

『昭和の怪人』のもう一つの魅力は、怪奇蒐集家であり、作家の木原浩勝氏による「非科学の世界」のコーナー。真鍋氏が収集した怪奇譚や都市伝説が、木原氏の解説とともに紹介されている。

昭和のオカルト雑誌から発掘した妖術師の話、UMAの目撃談、心霊現象など、現実と非現実の境目が曖昧になった昭和の摩訶不思議な世界がよみがえる。木原氏の飄々とした文体が、読む者をさらに怪奇の迷宮へといざなう。

昭和の怪人: 奇想天外な歴史の証人

『昭和の怪人』は、単なる奇人・怪人の列伝にとどまらない。昭和という時代が抱えた矛盾と闇、そして人間の底知れない可能性を浮き彫りにする、歴史的ドキュメントでもある。

真鍋昌平氏の綿密な取材と大胆な解釈、木原浩勝氏の怪奇譚で彩られた本書は、昭和の迷宮を探索するガイドブックとして、また人間の多様さと不可解さの考察として、読む者に忘れられない体験を与えるだろう。

昭和の闇と光、奇想と奇譚に満ちた世界を、ぜひこの『昭和の怪人』で堪能していただきたい。本書を手にした時、あなたはもう昭和の迷宮の扉を開けているのだ。
われ、死すとも瞑目せず: 平沢貞通獄中記
囚人服のメロスたち 関東大震災と二十四時間の解放 (集英社文庫)
いまだ謎に包まれている未解決事件&ミステリー (DIA Collection)
肉声 宮﨑勤 30年目の取調室
浅草博徒一代: 伊地知栄治のはなし
ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~ (扶桑社新書)
平成の裏仕事師列伝 BEYOND (鉄人文庫)
松本清張全集 (32) 昭和史発掘・身辺的昭和史
仕立屋銀次 (中公文庫 ほ 6-1)
ダイヤモンドと復讐 (ピコー・クロニクルズ:真のモンテ・クリスト伯を探求する)
g2 ( ジーツー ) 創刊号 vol.1
いま、女として 上: 金賢姫全告白
昭和の不思議101 2022-23年 冬の男祭号 (ミリオンムック)
最後の逃亡者: ロナルド・ビッグズ自伝
罪名女: もうひとつの「三越事件」
Never: 忘れない・諦めない・許さない
われ生きたり
女囚52号の告白: 実録・塀の中の女たち2 (ノンフィクションブックス)
涙の射殺魔・永山則夫と六〇年代
暁の里: 御巣鷹の尾根に眠る母へ捧げる 無料体験キャンペーン中(オーディオブック)
本の情報館
本の情報館社会政治